「自然観察会」カテゴリーアーカイブ

2019年2月11日(祝)野鳥観察会

冬の八国山や北山公園には越冬のために野鳥が飛来します。2月11日(祝)は毎年恒例の野鳥観察会でした。たいけんの里で双眼鏡の使い方を学んだら、まずは北山公園で野鳥を探します。
梅の花が咲き始めていたので、メジロがいるかな?と探しましたが見つからず、しょうちゃん池に移動します。

マガモ

カルガモの姿がよく確認されていた池は、今年はマガモばかり。カルガモはマガモに追い出されてしまったのでしょうか?カワセミもいませんでしたが、池の奥の葦原ではシジュウカラが忙しそうにエサを探す姿が見られ、公園内を流れる北川周辺では、木のこずえにアトリの群れを確認することができました。

アトリ

黄褐色をベースに黒と白が加わった羽色と、胸の部分がオレンジ色の鮮やかなアトリは、冬鳥としてシベリア方面からやってきます。北山公園では5年程度の周期でしか確認されていないというので、出会えたことはとてもラッキーでした。参加者と一緒になかなかお目にかかれないアトリの群れをじっくりと時間をかけて観察しました。

 

八国山に向かう途中では、市の鳥であるハクセキレイ、アオジやカシラダカ、ツグミ、アトリに良く似たカワラヒワの群れを確認しました。カワラヒワは羽の一部が黄色。飛ぶとその黄色が目立つのでアトリと区別ができます。

ヤマガラ

八国山の二つ池周辺では警戒心の少ないヤマガラが2羽、目の前まで寄ってくるなど、私たちを楽しませてくれました。その他にもシメ、モズ、コゲラ、エナガにも出会うことができ、たいけんの里に戻ってからはジョウビタキのメスに出会えるなど、20種の野鳥に出会える観察会となり、参加者の皆さんも大満足の観察会となりました。

2019年1月26日(土)自然観察会

ホトケノザ

 ようやく落葉樹の葉が落ちきった八国山。1月26日(土)の自然観察会は、冷たい風の吹くなかで行なわれました。
 たいけんの里の畑にはホトケノザやオオイヌノフグリが数は少ないものの花を咲かせ始めており、春の訪れが待ち遠しいです。
雨が少なく乾燥した日が続くと、湿地も湿地ではなくなってしまい、野鳥たちも湿地には集まっていない様子。モズが遠くの枝で休憩しているのを観て早々に引き上げました。

 

 

ニワトコ冬芽

 なにも冬は野鳥観察だけが楽しみではなく、動植物の冬ごもりの様子を観ても面白い。ニワトコの冬芽とムラサキシキブの冬芽の違い。「何かいるんじゃないか?」と腐食の進んだ倒木をひっくり返してみると、たくさんのおがくずと、地面には直径3~4センチの穴が!「もしかしたらノネズミが掘ったトンネルかもしれない」と想像するだけでも楽しいです。
 下草が刈られ、陽あたりがいい場所を歩いていると、緑色したウスタビガの繭(秋に羽化するので中は空っぽの可能性が高い)を見つけることができました。その奥には2年ぶりでしょうか、ルリビタキのメスがひっそりと佇んでいました。

ムラサキシキブ冬芽
ウスタビガの繭
ルリビタキ♀

11月24日(土)自然観察会

11月24日(土)、たいけんの里で開催された自然観察会の報告です。(天気:曇り 午後1時30分~3時40分)

今日の自然観察会は八国山をのんびり歩きながらの観察会。たいけんの里の庭に咲く「ヒイラギ」の花の香りを楽しんだのち八国山へ向かいました。実は前日にも下見を兼ねて八国山に来ており、小春日和の陽気にチョウやトンボなどの昆虫が活発に活動していましたが、観察会当日は曇りのせいで少し肌寒く、虫たちの飛び交う姿を見ることはできませんでした。

前日観察のツマグロヒョウモン

前日観察のアキアカネ

八国山も少しずつ紅葉がすすみ、コナラ、クヌギ、ケヤキ、エノキなど、足元には色々な形をした葉が落ちています。新芽が生えるまでは枯れても葉が落ちない「ヤマコウバシ」の葉を観察。手でこすると微かにいい香りがしました。

木の実を観察するにはいい季節で、ムラサキシキブ、ゴンズイ、カマツカ、エノキ、イイギリなどの実を観察しました。

ムラサキシキブ

ゴンズイ

特に、高所に花と実をつける「ハンノキ」が先日の台風で倒れていて、高所にあって普段観ることが難しい花や実を目の前で観察できたのは、貴重な体験でした。ハンノキは湿地や沼に自生する落葉高木。八国山では、冬に野鳥たちが集まる湿地に生えています。寒い冬に花を咲かせるので、八国山では新年を迎えしばらくするとハンノキの上方が薄っすらと紅く染まります。八国山で一番最初に花を咲かせる樹木です。草木染の染料にも使われます。

ハンノキの実

ハンノキ雄花

ハンノキ雌花

10月27日(土)自然観察会

10月27日(土)たいけんの里で行われた自然観察会の報告です。

10月の自然観察会は毎年人気の「キノコの観察会」。この観察会の目的は、「食べられるキノコ」「食べられないキノコ」を見分けることではなく、「キノコって何者?」「キノコの役割とは?」ということを考えながら楽しく観察することにあります。

先月に比べると、キノコを探すのに多少苦労しましたが、ホコリタケやノウタケ、ツチグリなど、雨粒が当たった刺激で胞子が飛び出すキノコや、ドングリから生えるドングリキンカクキンなど、先月とは違ったキノコを観察することができました。

ツチグリ

ドングリキンカクキン

ホウキタケの仲間

キノコは枯れた木、落葉、昆虫の死骸などの有機物を分解して土に戻す働きをする森の分解者。「キノコがなければ森は毎年枯れ落ちて堆積した落葉で埋もれてしまう」ということを想像するだけでも、キノコの隠れたパワーと自然界での役割に気づくことができるのではないでしょうか。

9月22日(土)自然観察会

9月22日(土)たいけんの里で行なわれた自然観察会の報告です。

今日の自然観察会は、テーマを決めずにその時に見られる植物や昆虫などを観察する予定でしたが、雨の日が続いたためでしょうか、八国山のあちこちで、たくさんのキノコを観察することができ、終わってみるとキノコ観察会になっていました。

土を割って生えてきたばかりのもの、枯れ木から生えてきたもの、枯れ草から生えたキノコなど、種類も違えば形も違うので、観察していて楽しいです。形を変えながら移動するキノコ「粘菌」も観察することができました。

キノコ

落葉から生えてきたキノコ

他には秋の七草のひとつ、フジバカマの花や、黄色の小さな花を咲かせるヒメキンミズヒキ、キリギリスの仲間など、秋を感じる花や虫たちに出会うことができました。
来月10月は毎年人気のキノコ観察会を行ないますが、よい予習となった観察会でした。

フジバカマ